熱伝導率測定装置
Thermal Conductivity Mesurement TCM1001
遮熱熱伝導率
定常法による直接熱伝導率の求値
昨今では携帯機器等、小型・薄型の電子製品が求められ、プリント基板も薄型で多層化さらにはモジュール化に移行しています。従って高温に弱い電子デバイスをより低温域で実装しなければならず、加えて「はんだ」の鉛フリー化によって高融点はんだを使わざるを得ない状況となっているため、代替技術である低温での接合が可能な「導電性接着剤」の期待が高まり、実用化が急がれています。これらの背景から接合材は放熱効果、すなわち熱を伝えやすい特性が重要視され、熱伝導率を評価する試験装置が必要とされています。弊社の事業としても、これまで主に「はんだ」の濡れ性試験や「はんだ」接合強度の試験装置の製造・販売を行ってきましたが、これらに替わる次世代の接合材試験装置を急ぎ開発する必要性がありました。このような状況下で学術研究関連施設から、研究開発中の導電性接着剤の熱伝導率を計測できる装置の製作依頼があり、装置開発の機会を得ることができました。本件の要求仕様は、安価で薄層・高熱伝導率材の計測が可能な装置であったが、実際に市場にあるものは一概に高価であり、計測手法も複数あるが、被試験体によって一長一短あるため、安価で測定幅の広い装置が求められています。これらの要求を踏まえて開発を進めました。
■特徴
・導電性接着剤、放熱用導電ペースト、放熱フィルムシートの品質管理が可能です
・積層デバイスの熱伝導性評価が行えます
・一方向熱流定常法を用い、試験片の前処理や物性情報が不要です
■ 測定原理
■ 製品仕様
熱伝導率測定装置の仕様
- サンプル形状
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- 面形
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□20mmまたはφ10mm 共通
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- 厚さ
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Min:0.05mm~Max:20.0mm
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- 規格
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JIS H7903、ASTM D5470-1準拠
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- 法令
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RoHS指令
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- 測定精度
(熱伝導率) -
- 公称値との差
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±10%(基準サンプル)
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- 測定範囲
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0.01~150.00W/m・K
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- 温度設定範囲
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- 加熱ブロック
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RT~200℃
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- 試験片
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RT~120.0℃
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- 温度制御
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- 加熱
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PID制御または定電力制御
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- 冷却
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自然空冷、または水冷(オプション)
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- 加重設定範囲
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0N~1000N
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- 通信
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- PC
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USB2.0準拠
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- データ収集機能
(CSV出力あり) -
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各測温点温度
熱伝導率/熱抵抗※表示切り替え
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- オプション
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- チラー
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冷却ブロック温度0℃~RT
厚み計測カメラ※対象試料厚によりレンズ選択必要
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- 安全機能
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過昇温防止警報
過負荷防止警報
安全カバー(風防)開閉検知
主電源遮断
冷却異常検知
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- 電源
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100V±10% 50/60Hz
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- 寸法
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W300mm×D600mm×H542mm
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- 重量
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38kg
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