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スクラッチ試験機の測定例

膜の付着性を評価するスクラッチ試験機を用いダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜の付着強度を測定した評価例と測定傷の観察写真を紹介いたします。

DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜の付着強度評価測定結果と測定傷の顕微鏡写真

スクラッチ試験の結果

高硬度・低摩擦・耐摩耗性に優れ切削工具のコーティングや金型の表面皮膜及びハードディスクの保護コート膜やペットボトルの内面等多くの用途に使用されていますDLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜をスクラッチ試験機を用い付着強度を測定した結果を紹介いたします。

左のグラフは、スクラッチ試験機によるDLC膜の測定結果のグラフです。グラフは、膜に押付けているダイヤモンドに生じる摩擦力を示します。

スクラッチ試験では、膜に押付ける荷重を増加させながら測定を行うため、摩擦力も増加してゆきます。膜の表面を滑っている状態では、摩擦係数に比例して摩擦力は増加するだけであるが、膜の破壊が発生すると、摩擦係数の変化や凹凸により、摩擦力に変化が生じます。

左のグラフでは、摩擦力に2段階の変化が発生しておりますが、測定後の傷を観察したところ、1段目の摩擦力の変化点では膜の亀裂(クラック)が確認され、2段目の摩擦力変化点では、膜の剥離が確認されました。

下記の写真は、上記の測定傷の拡大写真です。

スクラッチ痕

関連項

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